2003年8月から埼玉県小川町で議員をしています。(2期目です)所属は日本共産党です。活動日誌をごらん下さい。ホームページも合わせてご覧下さい。


by y_taeko

助かる命であれば・・・・・・・。

 昨日は広域議会でした。報告が2件、議案審議が14件、2人の議員が一般質問しました。
 私は、議案24号 消防特別会計補正予算の審議で「消防特別会計メディカルコントロール体制の業務委託について」、「自動体外式除細動器(AED)購入について」、議案28号 平成16年度比企ふるさと市町村圏基金特別会計歳入歳出決算の審議で「予算の流用について」質疑しました。
 以前の職場では、救難訓練が法的に義務付けられており毎年、避難誘導訓練や消火器を使った消化訓練、救急看護法の演習が行われ、一時期、新人の訓練にも携わったこともあって広域議会では「消防」に軸足をおいた質疑や一般質問が多くなっています。
 今回補正予算が可決され、AEDが5台購入されることになり、高規格救急車を含むすべての救急車に常備搭載されることになります。更なる救命率の向上が期待されます。
 自動体外式除細動器(AED)とは、簡単に言えば突然心停止状態に陥った時、心臓に電気ショックを与えて(除細動)、正常な状態に戻す医療機器です。もう少し詳しく述べると除細動とは、心臓がケイレンしたように細かくふるえて血液が拍出できない致死的不整脈(心室細動)を電気ショックをかけることにより、そのふるえを取り除く処置のことを言います。

 心室細動とは、心臓の心室が小刻みにふるえた状態になり、脳やからだに血液を送り出すことができなくなるため、数分間続くと死にいたる危険な不整脈のことです。
このような心室細動を伴う心臓突然死を起こす人の多くは、虚血性心疾患(心筋梗塞など)や肥大型心筋症といった心臓病を持っています。
 日本における突然死は、年間約8万人と推定されています。およそ半分が心臓病による突然死で、毎日100人以上の方が亡くなっています。そして心臓突然死のほとんどは心室細動が原因です。
心室細動を起こすと3~5秒で意識を失い、呼吸が停止します。
 心臓マッサージなど心肺蘇生術を施すことによって除細動器の到着まで救命時間をいくらか持ちこたえさせることができますが、心肺蘇生術だけで救命はできません。
 発症から1分経過するごとに10%ずつ救命率が低下するといわれており、少なくとも5分以内、それもできるだけ早期の除細動が救命にとって大切といえます。
報告によると、救急救命士による心臓突然死の救命率は約3%ですが、ここまで低いのは、病人が倒れてから連絡まで、そして救急隊が現場に到着して除細動を行うまでに併せて10分以上の時間がかかってしまうからです。
       
―財団法人 日本心臓財団 ハートニュースより

 国際線の機内にもAEDが搭載されるようになるという話を聞いていましたが、使用は医師のみでした。
 平成16年7月の「非医療従事者による自動体外式除細動器の使用のあり方検討会」の報告を受けて一般住民も使用できるようになりました。AEDが、今年は高校野球甲子園大会でも用意され、「愛、地球博」会場では、設置されていたAEDを使って2名の方が命を取り留められたというニュースもありました。
 少し前、埼玉新聞に「医師の目 人の目 ハートが大切」として東京都済生会中央病院副院長である三田村秀雄先生が除細動器AEDの必要性についてシリーズで書いていらっしゃいました。とても興味深く読み、自分でも調べるうちに体育祭の最中に元気だったお嬢さんを突然なくされたお母さんのブログここをクリックを見つけました。絶望と悲しみの淵か ら立ち上がりAEDの普及に取り組んでいらっしゃることに感動しました。いつか議会で取り上げたいと思っていたとき、比企広域消防で全救急車にAED搭載し、訓練用のダミーも8台購入し、今後救急法の講習のメニューに組み入れるというのです。
 蘇生率はバイスタンダー(救急隊員の到着までの間に現場に居合わせた一般の市民)が救急法の知識を身につけているかいないかで大きく変わります。昨年の実績では4260名の方が救急法の講習を受けられたそうです。実績どおりであれば、今後、毎年同数の方々が受講されるわけで、AEDを使った救命法が広く普及できるようになると期待しています。
 休憩中に「私も受けてみたいと思っています。」と話をしていたら、議会終了後、担当の方が、わざわざ訓練用ダミーをもってきてくださり、実際に手にとって見ることができました。
 操作は簡単で、一度講習を受けおおよその流れがわかっていれば、音声ガイダンスの指示通りにやればいいわけで、誰でも簡単に使用できるものだと思いました。
助かる命であれば・・・・・・・。_e0033569_171201.jpg

     (写真を撮り 忘れてしまい同様のものをダウンロードしました)
 
小川町では和紙マラソンという大きなイベントがあります。またスポーツ少年団を中心に子どもたちのスポーツも盛んです。スポーツ関係者(スポーツ愛好会、スポーツ少年団の指導者、クラブ活動の指導者)など積極的に講習を受けていただき、いざというときにそなえてもらう。せっかく講習を受けても肝心の機器がなければ、それこそ「宝の持ち腐れ」です。町でぜひ購入できないものだろうかと思います。9月議会で取り上げたいと思います。
議会終了後、地区の事務所に行き、帰宅はまた10時過ぎでした。
by y_taeko | 2005-08-19 12:10 | 議員活動